「知」の結集 ゆびすいコラム

2010.07.12

ぺルソナマーケティング

物やサービスを売るためには、顧客のニーズを知ったり、営業する方法を考えたり、色々なことをしなければなりません。

つまり、マーケティング戦略を練ることが必要なのです。

マーケティングといっても、色々な手法があり、企業の業種や業態によって合うものは異なります。

その中で、「ペルソナ」を使ったマーケティングを紹介します。

はじめに、ペルソナとは、架空の顧客像のことです。

企業は集めた様々な情報をまとめて、このペルソナを作ります。情報を分析して、自社の重要な顧客層を割り出し、これらの人物の情報を集約して1人の架空の人物を作ります。

具体的には、名前・年齢・住所・家族構成・価値観・生活スタイル、さらには設定に近い方の顔写真を使って、ペルソナを作り出します。

ペルソナを作るメリットは、この架空の1人の顧客は膨大な人数から作られているため、この1人を満足させようと考えることが、その背後にいる同じような消費者の心をつかむことができるという点にあります。

企業のマーケティングを考える際には、色々なことを考えて迷うことがよくあると思います。しかし、そんなときに、「ペルソナの人物を満足させることができるか考える」ことが1つの基準になるので、より具体的に考えることができるのです。

しかし、このペルソナを作るためには、労力が必要です。

まず、アンケートやインタビューなどで、たくさんの人物の情報を集めます。そして、情報を分析し1人の人物にまとめるわけですが、この作業にも手間がかかります。

実際にペルソナを構築する企業は、コンサルティング会社などに頼む場合が多いようです。

ものごとを考える際に、具体的に考えることは理解を深めますし、わかりやすいです。そのため、1人の人物のことを考えることが、他の多数の人物のことを考えることになる「ペルソナ」マーケティングは、実にわかりやすい手法だと思います。

しかし、事前の準備にはかなりの労力が必要です。やはり、楽して商売は繁盛しないということでしょうか。

従業員全員に重要な顧客層が伝わっていれば、それだけでもメリットはありそうです。

商売をする上で顧客のことを考えることは、改めて重要だと考えさせられます。

(上田 純也)