PTSDは、日本語では心的外傷後ストレス障害といいます。
生死の境をさまようような経験をして、強いストレスを受けると恐怖感や無力感を抱きます。
通常、こうした感情は時が経過すれば消えるますが、1カ月以上経っても続く場合があります。
これが、PTSDの症状です。
過去の自然災害では、5?10%程度がPTSDにかかったと言われているそうです。
もちろん、今回の地震でも深刻な問題です。
主な症状は以下の3つです。
侵入 → 思い出したくない出来事を思い出してしまう。
過覚醒 → 悪夢を伴う不眠または、音などに過敏に反応してしまう。
回避麻痺 → 苦痛を受けた出来事について考えるのことを避ける。喜怒哀楽などの感情が麻痺したりする。
うつ病やパニック障害などを併発することも多いようです。
被災者だけではなく、救援者も遺体の収容等で心に傷を負い、PTSDになることも多いようです。
PTSDを治すには、周囲の人たちの支援が必要です。
患者が話したい時は話し相手になり、話したくない時には無理に聞き出そうとしないことが大切です。
また、リラックスして、日常生活を取り戻すことが有効です。
こうした精神的な病気は本人の意思とは関係なく発症するものです。
本人にはどうしようもないことなので、ゆっくり治療に専念してもらうことが必要でしょう。
地震によって発症した方も多いようなので、患者のケアを充実させてほしいですね。
(上田 純也)