「知」の結集 ゆびすいコラム

2011.07.04

IFRS延期

上場企業へのIFRSの適用が延期になりました。

金融庁はこれまで、2012年に最終判断を行い、2015~2016年から強制適用するとしてきました。

しかし6月に、決定後は5?7年の期間を置くと表明したため、強制適用は2017?2019年に延期することが、事実上決定しました。

このような急な変化には、どんな理由があったのでしょうか? それには、米国と欧州の会計基準戦争、国際会計基準審議会とEUのぶつかり合いが影響しているようです。

つまり、これまで欧州中心に進んでいたIFRSの会計基準の主導権を、米国が手中に取り込もうとしているようです。

このような争いがあり、日本より一足早くIFRSを適用するはずだった米国が適用を延期したので、その影響もあるようです。

すでに、IFRS適用に向けて動いていた企業も多いでしょうから、この決定により動きにくくなることもあるでしょう。

国家間で意見が対立している状況なので、解決するには多少時間が必要になりそうです。

IFRS適用にあたっては、様々な意見がありますが、日本にとっても大きく影響することなので、今後も注意が必要です。

(上田 純也)