「知」の結集 ゆびすいコラム

2013.12.03

ゴルフ会員権の譲渡はお早めに

 先日、ゴルフ会員権の売却で生じた損失について、政府・与党が他の所得との通算を禁止する検討に入ったことが報じられました。

 損益通算可能は年内まで、となる可能性があります。

 現行の所得税法では、個人が所有するゴルフ会員権を売却して生じた損失は、給与所得など他の所得と損益通算が可能となっています。

 競走馬や宝石など、生活に通常必要でない資産の譲渡によって生じた損失は他の所得と損益通算できないのですが、生活に通常必要でない資産は限定列挙で、ゴルフ会員権は含まれていません。生活に通常必要でない資産に関する規定ができた頃、まだゴルフ会員権は投資対象ではなかったのです。

 その後何度も、ゴルフ会員権の損益通算について廃止論が浮上しましたが、その度に改正は見送られてきました。

 政府・与党は改正について、今月中旬に発表される2014年度の税制改正大綱に盛り込む方向で検討しているようです。

 法案の可決は来年3月末になると考えられますが、1月1日に遡って適用される可能性があります。

 含み損のあるゴルフ会員権をお持ちの方は、今が売り時かもしれませんね。

(西辻勇人)