「知」の結集 ゆびすいコラム

2014.09.10

お財布に響く!ビールにかかる税金事情

みなさんお酒はお好きですか!? お酒の場はとても楽しく私も大好きですが、近年の不況によりお酒が大好きな方でもお店で飲むことは控えて、家で缶ビールをプシュッとする方も増えているのではないでしょうか。

スーパーやコンビニには今、様々な種類のビール系飲料が並んでいます。

一般的なビールに加え、より酒税の税率が低い発泡酒や第三のビールなども増えています。

そもそもビールには1901年から税金がかけられました。

当初は国民の大半がお酒を飲んでいたため、公平に課税することができていましたが、 近年では消費量が低下し、実質的にぜいたく品への課税という状況になっています。

現在、ビール系の飲料には麦芽比率により税率が変わる仕組みになっています。

そこでビール業界各社は麦芽比率が少ないと酒税が安くなることに目をつけ、麦芽比率の少ない発泡酒の開発を行いました。

その結果、発泡酒はビールよりも安価で発売され一気に発泡酒は国民に広まっていきました。

すると財務省は発泡酒の課税を強化し、発泡酒に係る税率を上げました。

これに対応する形で各社はさらに麦芽比率の少ない第3のビールを開発したのですが、今後はこの第3のビールも増税されることになるかもしれません。

まさに国と企業のいたちごっこといった状況になっています。

確かに国にとってみれば酒税収入は1兆円を超える貴重な財源となっているようですが企業努力に対して税収だけのために増税していくのはいかがなものでしょうか… 最近では価格だけでなく、プリン体や糖質の「ゼロ」を強調している商品も多く発売されています。

味、価格に加え健康も考えた商品開発が各社で行われています。

もしかするとすでに第4のビールの開発も進めているのかもしれませんね。

(中村 圭吾)