「知」の結集 ゆびすいコラム

2015.09.30

小規模宅地の特例

小規模宅地の特例とは、相続人が居住していた財産や事業を行っていた財産に、通常通りの相続税が発生すると、生活基盤を失う恐れがあることから設けられた相続税の軽減措置です。

一定の要件を満たす場合、土地の評価額を、最大で80%減額することができます。

具体的には、 ・特定事業用宅地等に該当する場合  400㎡まで、80%減額 ・特定同族会社事業用宅地に該当する場合  400㎡まで、80%減額 ・貸付事業用宅地に該当する場合  200㎡まで、50%減額 ・特定居住用宅地に該当する場合  330㎡まで、80%減額 以上のように、居住用、事業用、不動産の貸付事業用にわかれており、それぞれ面積や減額の割合が異なります。

例えば、特定居住用宅地の場合、取得者によってさらに以下の要件が必要となります。

・取得者が配偶者・・・無条件 ・取得者が同居親族・・・相続開始の日から相続税の申告期限まで所有と居住継続 ・取得者が非同居親族・・・相続開始の日から相続税の申告期限まで所有継続 さらに、原則として相続開始前3年以内に居住用の持家を所有していない。

核家族化が進み、子供が大阪や東京にお住まいでマイホームを所有している場合は適用を受けることができません。

その他にも様々な要件がありますので、この小規模宅地等の特例を活用できるのか、事前に確認しておくことが必要です。

長谷川尚紀