「知」の結集 ゆびすいコラム

2017.09.13

社会福祉法人が公表すべき書類

社会福祉法人制度改革において挙げられていた柱の一つに、「事業運営の透明性の向上」があります。
従来、社会福祉法人が公表する書類については通知に記載があるのみだったのですが、法律上明記されることとなりました。

また、「透明性の向上」を目的として閲覧対象書類が拡大され、公表の方法はインターネットの利用によるものとされました。

公表・閲覧対象の書類は次の通りです。

【各社会福祉法人のホームページ上で公表する必要がある書類】

①定款
②計算書類(貸借対照表・事業活動計算書・資金収支計算書)
③現況報告書
④役員等(理事、監事、評議員)名簿
⑤役員等に対する報酬等の支給基準を記載した書類(役員報酬規程)

⑥社会福祉充実計画(社会福祉充実残額が生じた場合)

上記のうち、②③④⑥については、財務諸表等電子開示システムにより届出を行い、公表されていれば、インターネットによる公表が行われているとみなされます。

また、社会福祉充実計画を作成した法人は、毎年度社会福祉充実事業に係る実績の公表に努めることとされています。

【主たる事務所等での備置き・閲覧に供する必要がある書類】

上記のインターネットを利用して公表する必要がある書類に加えて、
・事業報告
・計算書類の附属明細書
・財産目録
・監査報告書

・事業計画書(定款で作成する旨を記載している場合)

閲覧請求者も、従来の「利害関係者」から、「何人でも」、つまり国民一般へと拡大されました。

今年も所轄庁の監査の時期となってまいりました。各社会福祉法人様におかれましては、公表書類、備置き・閲覧書類に不備がないか、今一度ご確認ください。

公益法人事業部 福井 成美 

教育・福祉事業