「知」の結集 ゆびすいコラム - 登記・法務

2017.02.17

組合等登記令の一部改正について

幼稚園や保育所、認定こども園を運営されている学校法人や社会福祉法人の皆様には間もなく決算期が訪れることと思います。

従来の政令のもとでは、決算を終えた後、役員会や監査などを経て資産総額変更登記を行うまでの一連の流れを、事業年度終了から二カ月間で行わなければなりませんでした。

今回「組合等登記令」の一部が改正されたことにより、平成29年4月1日から施行される新たな政令のもとでは、資産総額の変更にかかる登記の期限が事業年度末日より三カ月以内に変更されました。(※平成28年4月1日以後に開始する事業年度の資産総額の変更登記が対象)

尚、学校法人におかれましては、文部科学省より「学校法人寄附行為作成例」についても改正が行われており、この改正を適用するためには寄附行為の変更が必要であることが示されています。

佐藤大樹 

幼稚園や保育所、認定こども園を運営されている学校法人や社会福祉法人の皆様には間もなく決算期が訪れることと思います。

2016.04.28

「社会福祉法の改正に伴う手続き」

 社会福祉法改正案が平成28年3月31日の本会議で可決成立しました。
 関与先の先生方から平成29年度から導入される新制度の役員・評議員のお手続きについて、「いつ何をすればいいのか」というご質問を頂戴します。
 現段階での情報を基に今後のスケジュールを作成しましたのでご参照ください。

●手続きのタイムスケジュール●

平成28年度中         各種通知、新定款準則
                     定款変更認可申請
                 定款変更認可
                 新評議員の選任
                 キャリアパス規程の制定
                 社会福祉充実残額の検討

平成29年3月31日      現評議員の任期満了

平成29年4月 1日      新定款効力発生
                新評議員就任

平成29年5月~6月     計算書類の作成
                監事の監査
              理事会開催 計算書類等の承認
              (2週間備え置き及び閲覧)
              定時評議員会開催
                   計算書類等の承認
               新役員の選任
               役員報酬基準の決議
               現役員任期満了
               新役員就任
               理事会開催 業務執行理事・理事長選定

平成29年6月30日まで    現況報告書等の提出

 また、平成29年4月1日から議決機関としての評議員会が全社会福祉法人に必置となりますが、法案が成立してからまだ日も浅いため各種通知・新定款準則が発出されていません。
 評議員の人選に関して事務手続きとして今現在できることはありませんが、来年度以降の人選について考えて準備をしておく必要があります。
●新制度の評議員について●

①選任方法
 社会福祉法人の適正な運営に必要な識見を有する者から、定款の定めるところにより選任する。理事又は理事会での評議員選任は認められない。

②定数
 定款で定めた理事定数を超える数(理事が6名の場合、評議員は7名以上)

③評議員の資格制限
 評議員になれない者
 ・役員又は当該社会福祉法人の職員
 ・法人
 ・成年被後見人又は被保佐人
 ・生活保護法等に違反し刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者
 ・禁固以上の刑の処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者
 ・解散命令を受けた社会福祉法人の解散当時の役員

④親族制限
 ・各評議員の配偶者又は3親等以内の親族その他各評議員と厚生労働省令で定める特殊の関係がある者が含まれてはならない。
 ・各役員の配偶者又は3親等以内の親族その他各役員と厚生労働省令で定める特殊の関係がある者が含まれてはならない。

⑤任期
 選任後4年以内に終了する会計年度のうち最終のものに関する定時評議員会の終結の時まで。定款で定めれば、6年以内に終了する会計年度まで伸長可能
 
評議員としての識見を有する人材について
 ・社会福祉事業や学校などその他の公益的な事業の経営者
 ・社会福祉に関する学識経験者(大学教授等)
 ・社会福祉法人に関与した経験がある弁護士、税理士等
 ・地域の福祉関係者(民生委員・児童委員等)
 ・社会福祉法人職員OB(退職後一定期間を経過した者)
 ・地域の経済団体が適切な者として推薦する者(商工会など)
 
具体的な選任方法は確定しておりませんが、新役員・新評議員の人選を内々で準備しておくことはできますので、各法人様で早めの人選を心掛けてください。
 米田 尚司

 

社会福祉法改正案が平成28年3月31日の本会議で可決成立しました。 関与先の先生方から平成29年度から導入される新制度の役員・評議員のお手続きについて「いつ何をすればいいのか」というご質問を頂戴します。現段階での情報を基に今後のスケジュールを作成しましたのでご参照ください。

2015.04.23

監査役の会計限定の定めの登記

もうすぐゴールデンウィークに突入ですね。

本格的に気温もあがり、過ごしやすい気候になってきました。

最近雨が多いですが、せっかくのお休みですし、お天気がいいことを祈ります。 さて、いよいよ5月1日からの改正会社法の施行日が迫ってきました。色々な改正条項がありますが、 多くの会社に関係してくるところで言いますと、やはり監査役の「会計限定の定め」が登記事項になるというところでしょうか。 「会計限定の定め」とはなんぞやと言いますと、会社法上、監査役には大きく分けて2種類あります。 「業務監査権をもつ監査役」と「業務監査権をもたない監査役」です。 業務監査権というのは、大雑把にいうと会社の業務全般が適正に行われているかどうかを監査する権限です。 では、「業務監査権をもたない監査役」は何をするのでしょうか? 「業務監査権をもたない監査役」は「会計監査」のみを行います。

要するに会社の数字のみ(具体的には決算報告の承認等)をみるわけです。 この「業務監査権をもたない監査役」のことを「会計限定の定めがある監査役」といいます。 この2種類の監査役の違いの代表例として、取締役会の出席義務があります。

「業務監査権をもつ監査役」は出席義務がありますが、 「業務監査権をもたない監査役」は出席義務がありません。 今現在、大企業を除き、ほとんどの監査役の方は「業務監査権をもたない監査役」と言えるのではないでしょうか。 しかし、現在の登記簿では、「監査役設置会社」と記載があっても、監査役が業務監査権をもっているのかわかりませんでした。

先程の例で置き換えますと、監査役の方が取締役会に出席しなければいけないのかどうかが今まで登記簿のみでは判断できない会社がありました。

そこで、登記簿を見てすぐわかるように、 「業務監査権をもたない」=「会計限定の定めがある」 ということを記載しましょうということになったわけです。

登記する事項が追加になりますが、登録免許税がかからない経過措置がとられていますので、余分な税金がかからないようにお気をつけください。 司法書士法人ゆびすい登記センター 司法書士 神田雄樹
もうすぐゴールデンウィークに突入ですね。本格的に気温もあがり、過ごしやすい気候になってきました。最近雨が多いですが、せっかくのお休みですし、お天気がいいことを祈ります。 さて、いよいよ5月1日からの改...

2014.10.22

権利書を失くしてしまったときは?

司法書士の仕事をしていると、年に数回は 「権利書が見つからないんだけど、どうすればいいの?」 という問い合わせを受けます。

それと同時によくされるご質問が 「権利書はどうやったら再発行してもらえますか?」 「権利書を失くすともう家を売ることはできないのですか?」 というご質問です。

先日、久々にそのお問い合わせを受けましたので、今日は権利書を失くしてしまったときのことについて書かせていただきます。

権利書は昔から「命の次に大切なもの」とよく言われてきました。

ですから、誰にも見つからないところに大切に片づけてしまい、引っ越しなどの際にどこへいってしまったか分からなくなってしまう、というのはよく聞くお話です。

そもそも権利書とは何のための書類かというと、土地や建物を売却するときや、土地や建物に担保を付けたりする際に、法務局へ提出しなければならない書類です。正式名称は「登記済証」です。

現在は、登記の電子化に対応するため、権利書は「登記識別情報」という12桁の暗証番号のようなものに姿を変えました。

土地や建物の権利を取得した登記を受けたときは、「登記識別情報通知書」が、従来の権利書に代わるものとして交付されることになっています。

ただし、登記が電子化された現在でも、従来の権利書があるものは、従来の権利書を使用することになっていますので、従来の権利書は引続き登記申請に必要な書類です。

では、「権利書」や「登記識別情報通知書」を失くしてしまったときはどうすればよいのでしょうか? まず、権利書や登記識別情報通知書は、再発行してもらうことはできません。発行は登記をしたときの一度きりです。

一度失くしてしまったら、その物件の権利を持っている以上、ずっと権利書が無い状態となってしまいます。

では、権利書を失くすともうその物件を売ったり担保を付けたりすることできなくなるのかというと、そうではありません。

権利書を失くしたときの代替手段は、きちんと用意されています。

権利書(登記識別情報通知書)を法務局に提出することが出来ない場合は、 ①司法書士等が本人確認をして作成する「本人確認情報」を提出する ②登記申請後、登記所から本人限定受取郵便を送ってもらい、それを法務局へ返送する というどちらかの本人確認の手続きを経ることによって、登記申請が可能となります。

「それじゃあ権利書はそんなに大切なものではないんだ」 と思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、上記①は本人確認情報作成のために余計な費用がかかりますし、②は代金支払と登記書類の受渡しの同時決済が求められる不動産取引ではまず採用されません。

どちらにせよ、①も②も手間がかかってしまいます。

また、第三者に悪用される心配も無いわけではありません。

「登記識別情報」は、紛失してしまった場合、第三者による悪用を防ぐためその情報を「失効」させることができます。

一度失効してしまうと二度と復活できないので、再度見つかる可能性があるときは慎重にしなければなりませんが、第三者の手に渡ってしまう可能性がある場合は、失効の手続きを検討する必要があります。

このように、権利書は失くしてしまっても代わりの手段が用意されていますが、いざ権利書が必要な場面では手間や余分な費用がかかってしまいます。

権利書は覚えておけるところに大切に保管してくださいね。

司法書士法人ゆびすい登記センター
司法書士 加賀爪 優作
司法書士の仕事をしていると、年に数回は「権利書が見つからないんだけど、どうすればいいの?」という問い合わせを受けます。それと同時によくされるご質問が「権利書はどうやったら再発行してもらえますか?」「...

2014.05.09

役員の解任と損害賠償

4月下旬 「赤福餅」で有名な「株式会社赤福」の役員人事が発表されました。

それは、代表取締役社長の交替と、同時に新社長を除く取締役も全て入れ替えるという内容でした。

5月9日現在の登記記録では退くこととなった社長が「辞任」したのか「解任」されたのかはまだ不明ですが、日本経済新聞は5月9日付の記事で「解任」されたと報じています。

ところで、会社の登記の仕事に携わっていますと、まれにお客様から 「取締役の○○をすぐにでも解任したいんだけど・・・」 といったご相談を受けることがあります。

法律上、取締役は株主総会でいつでも解任することができることになっています。

しかし、われわれとしましては、理由をお聞きしたうえで、「辞任」していただく方向で調整していただくか、任期満了が近ければ「任期満了で退任」していただくことをお勧めすることが多くあります。

なぜなら、取締役を正当な理由なく任期途中で「解任」した場合、その解任によって生じた損害(残りの任期分の役員報酬など)の賠償を請求されるリスクがあるからです。

賠償額は、残りの任期が長ければ長い程大きくなります。

取締役の任期は最大10年まで伸ばすことができますので、仮に10年分の役員報酬となると、場合によってはかなり大きな数字になります。

冒頭の事例では一見簡単に取締役を解任しているように見えますが、それにはそれなりのリスクがあります。

オーナー・経営者様におかれましては、役員を辞めさせたくなったときにはくれぐれもご注意ください・・・

司法書士法人ゆびすい登記センター  
司法書士 加賀爪 優作
4月下旬 「赤福餅」で有名な「株式会社赤福」の役員人事が発表されました。それは、代表取締役社長の交替と、同時に新社長を除く取締役も全て入れ替えるという内容でした。5月9日現在の登記記録では退くことと...