「知」の結集 ゆびすいコラム

2023.03.07

給与デジタル払い解禁

東京五輪やコロナ禍の影響もあり、QRコード等を利用したキャッシュレス決済がかなり普及されました。そのことも踏まえ、令和5年の4月から給与のデジタル払いが解禁されることとなりました。今回は、その概要と注意すべき点についてご紹介します。
 
令和5年3月現在では、給与の支払は現金払いが原則とされています。ただ例外として、労働者が同意した場合は、銀行口座などへの振込が認められています。今回の解禁により、資金移動業者(〇〇Payなど)が厚労大臣に申請後、審査を通過した業者への給与支払が可能になります。
 
今後の流れは以下の通りです。
①資金移動業者(〇〇Payなど)が厚労大臣に指定申請、審査
②大臣指定後、各事業場で労使協定を締結
③労使協定締結後、個々の労働者に説明→労働者が同意した場合に開始
 
①の申請後、審査を通過するまでは数か月かかる見込みのため、実際に支払方法として利用できるのは数か月後となります。
 
また注意すべき点としては、以下があげられます。
・現金化できないポイントや仮想通貨での支払は認められない
・口座の上限額は100万円まで
・事前の協定締結が必要
・雇用主は希望しない労働者にデジタル払いを強制してはいけない
 
給与のデジタル払いは企業にとってメリット・デメリットの双方があります。
例えば、送金手数料を削減できる一方、システムとの連携費用や工数がかかります。
これを機に運用の見直しやインフラ整備も考える必要がありそうです。
 
大阪支店 大島
 
 
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