「知」の結集 ゆびすいコラム

2023.06.08

学校法人の基本金

6月に入り、殆どの学校法人においては決算業務も終わり、理事会、評議員会にて決算承認を頂いたところで一息ついた頃かと思います。
 
計算書類作成の上で少し難しいのが基本金かと思いますが、復習の意味を兼ねてお話したいと思います。
 
基本金は事業活動収支計算書において、事業活動収入の額から事業活動支出を控除し、その残り(基本金組入前当年度収支差額)から基本金組入れを行います。
 
学校法人会計では、教育サービスを提供するためにはその場所(校地、校舎)、授業を行うためには机、椅子が必ず必要であると位置づけ、会計においてそれはいわゆる固定資産であり、これを基本財産としています。
つまり、教育というサービスを提供するために必要不可欠な財産としています。
そしてその基本財産を基本金として計算書類に計上します。
 
先に、「基本金は事業活動収支計算書において、事業活動収入の額から事業活動支出を控除して、その残り(基本金組入前当年度収支差額)から基本金組入れを行います。」と申し上げましたが、これには理由があります。
 
学校法人は「教育」を提供するのが使命ですから、まずはソフト面での教育サービスを提供すること優先します。
そして、残ったお金でハード面での固定資産を充実させ、更なる教育サービスの充実、向上に努めるという理屈から、事業活動収支計算書においてこのような表示を行います。
 
大阪事業部 大道厚生
 
 
教育・福祉事業