「知」の結集 ゆびすいコラム

2016.04.08

相続税の税務調査

相続税の税務調査はどのようにされるのでしょうか?
税務署はどのようにチェックを行い、税務調査をする先を選んでいるのでしょうか?

税務署は相続税の申告を受けて、まず、税務署内で集められる資料(例えば所得税の確定申告書や贈与税の申告書など)をもとに提出された相続税の申告書に不備がないかどうかのチェックを行います。
その後に、金融機関や証券会社に照会をかけ、家族名義の預金や過去の取引の履歴を確認します。

そこで申告の内容に疑義があれば、実地調査が行われることとなります。
また税務調査で一番問題となるのが家族名義の預金です。
よく亡くなった方がお金を出して家族の名義で預金口座を作り、亡くなった方がその預金口座を自身で管理しているケースがあります。

その場合は、預金は家族の名義ですが実質は亡くなった方の預金とみなされて相続税の対象とされます。
家族名義の預金はなくなった方の財産と思わずに相続税の申告から漏れていることが多くその認識の違いで問題となります。

国税庁の資料によると申告漏れの原因の約7割が預金や株式のもれとされているため重点的に調査されるようです。


相続の申告の際には、亡くなった方の通帳から多額の入出金や家族名義の預金があれば注意してください。 


相続専門部 冨田 幸裕

相続