「知」の結集 ゆびすいコラム

2009.02.28

納税者番号制度に賛成?反対?

最近政府で検討が活発化されている「納税者番号制度」。

簡単に言うと、納税者一人一人に固定の背番号を与え、納税者の課税情報を集中的に管理、徴税の効率化と脱税を防止するための制度、と言われています。

所得が把握しやすく、半強制的に徴収できるサラリーマンに対して、個人事業者の所得は把握しにくく、こういった税の不公平感を払拭するのに有効とされています。

また、「金融所得の一体化」をすすめる上で不可欠とも言われています。

住基ネットのときもそうでしたが、「プライバシーの侵害」がこの手の制度にはいつも立ちはだかります。

国民総背番号につながるとの議論もでてきて、おそらく簡単には成立しないでしょう。

結局いろんな部分でいろんな方たちと折り合いをつけ、中途半端な制度が誕生しそうな予感です。いつものパターンです。

個人的には別にプライバシーの侵害とか国民の家畜化だとかは一切思わないし課税の公平化の一点だけみれば問題ないとは思いますが、経済の活性化を望むのであればこんな姑息な制度に大金をかけるメリットはかなり薄いと思います

大物は海外に逃げたり事前対策で課税逃れを続けるでしょうし、経済効果も含め、費用対効果の見込める制度とは思えません。

みなさんはどうお考えでしょうか?この制度。

(税理士:中芝康仁)