「知」の結集 ゆびすいコラム

2009.03.10

『会社標本調査』から見る企業の実態?

先日のブログで紹介しました『会社標本調査』から、今日は「交際費」の項目について見ていきたいと思います。

国税庁HPへリンク) 上の統計によりますと、交際費の支出額の年間累計額は3兆3800億円。前年と比べると約2500億円の減となっています。10年前と比べると約6割程度の支出額になっているのがわかります。

「交際費が減ってきている」というイメージは、経営者の皆様にとって予想通りの結果に感じると思います。

また、営業収入(売上高)10万円当たりに占める交際費等の支出額の平均は216円、となっています。皆様の会社で計算してみるといくらになるでしょう?平均よりも多いでしょうか、少ないでしょうか? ところでこの216円という数字、資本金階級別に見ると大きな差異が認められるようです。資本金10億円以上の会社については平均107円であるのに対して、資本金1000万円未満の会社平均は635円と6倍もの数値となっています。

つまり、中小零細企業にとっては、販売促進活動に占める交際費の割合はやはり依然として高い、ということがわかります。あらゆるリベート策や広告宣伝策が使える大企業に対し、中小零細企業にとって交際費という経費が持つ意味合いは大きいのでしょう。

業種別に見ても金額の差異は大きく認められます。どの様な業種が交際費率が高いのか、低いのか、皆さんでご確認いただければと思います。

(税理士:中芝康仁)