「知」の結集 ゆびすいコラム

2009.09.03

国際会計基準の影響

最近、新聞などでも取り上げられることが多い国際会計基準。

まだ検討中の事項も多いみたいですが、だいたいの内容は決まっているようです。

国際会計基準が導入される背景は、グローバル化に伴い、世界共通の会計基準を定めて、各国の企業の決算書をわかりやすくするためです。これにより、投資やM&Aなどがしやすくなります。

2015年までには上場会社に強制適用するそうなので、あと5年程しかありません。早い会社では、今年度から国際会計基準に基づいた決算書を作成するようです。また、上場会社ではなくても、子会社や取引のある会社にも影響がありそうです。

国際会計基準の影響をおおまかに挙げると以下の通りです。

・財務諸表の名前や表示 ・M&Aでののれん代の償却不要 ・開発費や工場撤退費を資産計上して償却 ・金融商品の評価方法 ・売上高の計上方法 ・減価償却の耐用年数 ・在庫の評価方法 ・リースの資産計上 ・企業年金の評価方法 ざっと見てもかなり大きく変わりそうです。財務諸表自体が変わるみたいなので、かなり根本的なところから勉強する必要がありますね。

今のところ中小企業には強制適用はしないみたいです。選択で適用するという形になるのでしょうか。しかし、今後上場を考えている企業や海外にも会社がある企業は考慮する必要がありそうです。

今後さらに変わることが考えられますし、注目しておく必要がありますね。世界的に会計のルールが統一されれば、言語の問題はありますが、お互いの企業を理解する上でプラスになることと思います。一方、会計に合わせて、経営戦略を考え直すことも必要になりそうですね。

(上田純也)