「知」の結集 ゆびすいコラム

2009.10.19

ネガティブセルフトーク

セルフトークとは、心の中で自分に語りかけることです。これが、ポジティブなものであれば、気分が乗って、優れたパフォーマンスにつながることがあります。しかし、ネガティブな語りかけであれば、実力を存分に発揮できないことも考えられます。

「The Anxiety and Phobia Workbook」という本の著者のボーンさんによると、ネガティブセルフトークの種類は主に4つあるそうです。4つの種類と特徴は以下の通りです。

1、心配性タイプ   悪いことが起こる確率を過剰に見積もり、自ら不安になる。

  「もし?だったら」といった考えが常にある。

2、批評家タイプ   自己評価を下げ続けるタイプ。

  周囲と比較するが、自分の優れた面には目を向けない。

  この時の声は、過去に心理的に傷つけられた人の声で聞こ   えてくる傾向がある。

3、被害者タイプ   憂欝な気分を助長するタイプ。

  「?なので、自分にはできない」と考えている。

  自分の間違いのせいで、目の前の課題を克服できないと常   に考えている。

4、完璧主義タイプ   ストレスや燃え尽き症候群を助長するタイプ。

  常に「もっと働け、トップになれ、かしこく仕事をしろ」など、自   分に命令を発している。

  「?しなければならない」という言葉を使う傾向がある。

ここで、ネガティブセルフトークを克服するための方法を、3ステップで紹介します。

1、自分でネガティブセルフトークを認識する 2、ネガティブな思考に疑問をもつ。

3、自分の考えに対し、ポジティブな反論をする。

この他には、安堵や励ましの言葉をかける方法もあります。これらを実践することで、ネガティブセルフトークを克服し、激しい感情の起伏から逃れることができるかもしれません。

私自身、全部身に覚えがあります。多かれ少なかれ、誰でも持っている傾向かなと思います。

仕事にしろ、スポーツにしろ、ポジティブなイメージを持つことは大切です。気分が乗るか乗らないかで、パフォーマンスは変わると思います。しかし、危機管理という意味では、ネガティブな考えを持つことも必要な気もします。

極端に考えすぎず、適度に楽観的な考えを持たないと、気持ちが暗くなり楽しくないので、気をつけようということでしょうね。

日本人は真面目で、ネガティブになりがちだと言われます。気分を変えて、楽観的になれば、仕事の成果も上がるかもしれませんね。

(上田純也)