「知」の結集 ゆびすいコラム

2010.01.06

寒い時期の入浴

明けましておめでとうございます。

新年早々、寒い日が続いています。

そんな時、体が温まるのが、入浴です。寒い時期には、手足の先まで温まって、リラックスしたいものです。

しかし、入浴の仕方にも注意が必要なようです。

この時期に多い事故が入浴事故だそうで、入浴中の死亡事故は年間1万4000人に上り、交通事故死よりも多いそうです。

特に1月は、1年で最も入浴中の事故が多いので、注意が必要です。

入浴事故は「心筋梗塞などの病気」と「打撲などの外傷」に分けられます。打撲程度ならいいのですが、病気の方が外傷の3倍多いそうです。

このように、病気が多発しているのは、血圧が関係しています。

例えば、暖かい部屋から寒い脱衣所に行くと、血管が縮まります。すると、血圧は上がります。そして、寒い脱衣所から熱いお湯につかります。すると、熱や水圧で心臓への負担が大きくなり、血圧が上昇します。

それからしばらく経ち、体が温まると、血圧は下がり、風呂から上がると水圧もなくなって、さらに血圧は下がります。

このように、血圧の上下が激しいため、体への負担は増していきます。そのため、病気が起こりやすくなってしまいます。

そのほかにも、 ・汗をかくため軽い脱水症状になることにより、血流が悪くなる。

・風呂に長くつかることで、エネルギーを消費する。

など、色々な原因で病気を発症してしまいます。

このような病気を予防するためには、入浴方法を考えなくてはいけません。

・脱衣所を暖めて、温度差をなくす。

・湯船につかる前に、かけ湯で身体に慣らす。

・半身浴から全身浴へすることで徐々に慣らす。

・空腹時、飲酒後は入らない。

などが、対策としてあげられます。

正しい入浴で、疲労回復、保湿、血流改善、深い眠りに就けるなどの効果を得ることができます。一般的には、38?40℃のお湯で半身浴するのが、健康に1番いいそうです。

寒い日に体調を崩さずに乗り切るために、うまく入浴を活用しましょう。

(上田純也)