「知」の結集 ゆびすいコラム

2013.05.20

高齢化社会の到来

国立社会保障・人口問題研究所は3月27日に「日本の地域 別将来推計人口」を発表しました。

この推計は将来の人口を都道府県別・市町村別に求めるこ とを目的としたもので、2010年の国勢調査をもとに2010年 から2040年までの30年間について男女年齢階級別に将来人 口の推計がされています。

その資料によると2020年から2025年の間に全都道府県で人 口が減少するようになり2040年には2010年を下回ることに なり、2040年には65歳以上の人口が40%以上を占める自治 体が半数近くになるという結果が発表されました。

この結果をみると人口の減少と高齢化社会が目の前まで迫 って来ていることを感じさせられるのではないでしょうか? 最近ではサービス付高齢者向け住宅が急増しており制度化 から1年半で登録戸数は11万を突破しています。

サービス付高齢者向け住宅とは、高齢者の居住の安定を 確保することを目的として、バリアフリー構造等を有し、 介護・医療と連携し高齢者を支援するサービスの付いた 住宅です。

事業者が「サービス付高齢者住宅として物件を登録する ためには、都道府県・政令市・中核市の窓口で申請手続き を受ける必要があります。申請にあたっては、設備・ サービス・契約関係等について一定の要件を満たす必要が あります。

この急増の背景には国の手厚い政策があり、補助金や 所得税や法人税の割増償却、固定資産税の軽減といった 優遇税制を導入しています。

今後は間もなく到来する高齢化社会を受けて高齢者を対象 としたビジネスが活発になっていくのでしょうか。

国の政策の動向にも注目していきたいものです。

(小田上卓矢)