「知」の結集 ゆびすいコラム

2009.08.03

3D技術

平面の映像が立体的に見える映画が上映されていますが、なぜ立体的に見えるのか?不思議です。しかし、原理は単純で、簡単なものです。

人間の目は、通常6cm程離れてついています。そこで、物を見る角度に差が出るため、右目と左目の角度の差を脳が考慮することによって、人は立体的に物を見ることができるそうです。

具体的にいうと、同じところにある1本の指を右目だけと左目だけで見てみます。すると、違う映像を見ることができます。これを、脳で1つの映像に認識することで、立体的な映像が生まれるのだそうです。

3D映画も原理は同じで、異なった角度の右目用の映像と左目用の映像を高速で流すことにより、脳が映像を立体的なものに錯覚するようです。その際、重要なのは右目用の映像は右目だけで、左目用の映像は左目だけで見る必要があることです。

これを可能にするのが、3Dを見るときにかけるメガネです。

3D化の技術は大きく分けて3つ方法があるそうなのですが、どれもメガネをかけます。3D化の方法によって、メガネの構造も変わります。

光というのはだそうで、波で目に伝わるようです。なので、縦の方向の波は伝わるが、横の方向の波は伝わらない偏光フィルターと、逆の役割をする偏光フィルターをメガネの左右に取り付けることで、右目か左目だけに見える映像を作り出しているようです。

また、メガネの左右のシャッターが下りて、視野を防ぐ物もあるみたいです。

いずれにせよ、メガネが左右の映像を調整して、3D化を実現しているのです。

この3D化の技術は、今後家庭用機器にも導入される予定で、早ければ来年度末にも3D対応のブルーレイディスク再生機が発売されるかもしれません。将来、アニメやスポーツを3D化して放送することも始まりそうです。

映画産業では、3D化によって顧客単価が500円程引き上げ可能なので、今後の収益の向上が期待されているようです。

映画やテーマパークでしか見られなかった3Dの映像が家庭で見られるのは、技術の発展を感じますね。スポーツを家庭で3Dで見られるようになったら、観戦に行く必要がなさそうです。そうなると、スポーツ業界も集客に苦労するかもしれませんね。実際の会場の雰囲気は3Dでも出せないようにも思いますが。。。

どちらにせよ、今後新たな娯楽が増えることになりそうですね。

(上田純也)