春以来、再び世間を騒がせている新型インフルエンザ。今後もっと感染が拡大することが考えられますが、一体なぜこんなにも騒がれるのか。毎年、インフルエンザは流行るのに、なぜ今回だけ騒がれるのか。
その答えは、1918年にパンデミック(世界的流行)を引き起こしたスペイン風邪にあるようです。世界で4000万人以上が死亡したと言われるスペイン風邪と今回の新型インフルエンザがどのように関係しているのか。
研究によると、スペイン風邪は、鳥に感染したウイルスが豚に感染して、その後人に感染したようです。人は感染するウイルスのタイプが限られているそうですが、豚はあらゆるタイプのウイルスに感染するため、感染したウイルス同士が遺伝子を交換することで、さらに凶暴になったウイルスが人に感染することがあるそうです。そのため、スペイン風邪は強力であったようです。
今回流行している新型インフルエンザですが、「豚インフルエンザ」と言われています。つまり、豚から人に感染したウイルスなのです。
スペイン風邪と同じ豚からの感染ということで、新型インフルエンザは騒がれているそうです。
日本では新型インフルエンザ対策として、ワクチンを備蓄したり、いつでもワクチンを買えるように予算を計上したりしています。
一方で、予防という観点からの研究も進んでいるみたいです。
沖縄に生息する「センダン」という植物には、インフルエンザウイルスを消毒する成分があるそうで、これを使って消毒剤を作っている最中だそうです。これが完成すれば、2時間に1回マスクや鼻に噴射して、感染を防止するなどの効果が期待されています。
日本では他国に比べて、新型インフルエンザに対する警戒が強いように思えます。悪いことではないのですが、空港での水際作戦の効果も疑問視されていますし、効果的な方法を実行すべきですね。
現在のウイルスは弱毒性だと言われていますが、今後、さらにウイルスが変異して強力になることも考えられますので、警戒は必要かと思います。
情報網が発達した現在、スペイン風邪のような流行を許してはいけませんね。
(上田純也)