経済的に成熟期を迎えた日本では、個人の価値観が多様化、相対化しているといわれます。
でも一見、多様化しているように見える思考様式・行動様式は画一化の裏返しであることも少なくないように思います。
ある商品が一斉に売れて、すぐに飽きられてしまう、これは消費者の画一的行動そのもの。長期的には色々なものが売れているから多様化しているように見えます。
労働者派遣の制度も労働の多様化だといわれるが、派遣労働者の行動は画一化しているように見えます。
経営にもいえるのではないでしょうか。得意先の要求する条件にはライバル企業と同じように画一的に従う必要がある。だからこそ、そこに独自性が発揮されるのでしょう。
(税理士:白井一馬)