「知」の結集 ゆびすいコラム

2009.09.14

江戸時代の子育て

 江戸時代には、武士・学者・医者・農民・商人・庄屋など実にさまざまな人々が、子育訓を残しています(江戸に学ぶ人育てひとづくり 小泉吉永 角川SSC新書)。

 教育理念から実践まで論じ、内容も真面目なものから洒落っ気を感じさせるものまで実に多彩。

 これだけ教育に関心がある裏には、うまく子育てができない例も多かったということもあるようです。子供がグレる、家を継がない、親子喧嘩が耐えないなど日常茶飯事。

 しかし教育の問題は、どこの国にもあります。にもかかわらず、これほど階層に関係なく、教育・子育てが論じられ、書物が庶民に流通していたというのは、世界にも例がないらしいです。

 つまり日本人ほど人育てや人づくりに熱心な国民はいないということ。悲観論が今やこの国を覆っていますが、この国民性があれば、日本の将来は大丈夫ではないかと。

(税理士:白井一馬)