「知」の結集 ゆびすいコラム

2009.11.17

BRICs ロシアの陥落

経済危機後、今までの経済の考え方が見直されています。今まで、アメリカの過剰消費によって、世界が支えられていた構造だと言われています。しかし、このままではいけないということで、新たな考えが出てきている最中だそうです。

そんな中、BRICsがいずれ世界経済の中心になるという考えは変わらないようです。しかし、BRICsや他の新興国の中でも、ロシアの経済は弱いみたいです。

近年の原油と天然ガスの急騰により、大きな収入を得ていたロシアですが、これらの資源価格が落ち着いたため、収入が落ち込み、今まで覆い隠されてきた経済の弱さが明らかになりました。

特に銀行が弱いようです。

一方で、BRICsに続いて主要な新興国になるかもしれない国も出てきています。東欧・トルコ・メキシコ・韓国などの名前が挙がっており、今後も成長が見込まれる国々です。

その中でも、1番の可能性があると言われるのが、人口世界4位のインドネシアです。世界最大のイスラム国家で、比較的安定した民主政治が行われています。

今は必死に衰退を隠しているロシアですが、今後もこのような状態が続けば隠しきれないかもしれませんね。

ロシアと言えば、新興国の代表としてのイメージが強いですが、実際は衰退の道を歩んでいます。しかし一方で、世界で最も多くの核兵器を保有し、国連の常任理事国も務めているため、影響力が大きいのが現状です。ロシアは今後も影響力を持ち続けようとするでしょうが、経済が衰退しているため、どうなるかもわかりません。

ロシアの今後も、新たに成長する新興国も、日本にとっては他人事ではありません。海外を視野に入れるなら、注目しておく必要があるでしょうね。

(上田 純也)