「知」の結集 ゆびすいコラム

2010.08.27

PBの陰り

不況の続く中、いまや社会に完全に浸透したPB(プライベートブランド)ですが、踊り場を迎えているようです。

最近では、PBの種類を減らす企業も出てきています。

アナリストによると「消費者の節約疲れ」と分析されているようです。

つまり、最初は価格の安いPBをめずらしさもあり選んでいましたが、変わり映えのしない商品に飽きがきて、他の商品を買う傾向でてきているようです。

他の商品とは他でもなくNB(ナショナルブランド)です。

NBは単価の高い、メーカーの独自の商品です。

そのため、メーカーにとっては利益の取れるNBへ消費が流れることは、チャンスのように思われます。

しかし、実際はそうでもないようです。今までPB中心で開発してきた企業にとっては、NBの開発は遅れています。

そのため、メーカー間で大きく差が開いているようです。

新たにNBを開発しようにも、それなりの時間が必要です。

早急な対策が求められています。

100年に1度の不況といわれてから、相当な時間が経過しました。景気が良くなる気配もあまりなく、出口の見えない状態が続いているような印象を受けます。

ゴールがわからないからこそ、疲れもでやすくなると思います。

消費者も疲れに耐えかねて、日々の少しの贅沢を楽しむ傾向が出始めたということでしょうか。

NBの安売りも多いようなので、今後はPBの消費も厳しいのかもしれません。

(上田 純也)