相続税改正と聞いて、「相続税の心配をするくらい財産があれば・・・」と嘆いた方も今までは数多くいらっしゃったかもしれませんが、今回の改正は他人ごとではありません。
現在は、5000万円+法定相続人の数×1000万円の基礎控除から、3000万円+法定相続人の数×600万円に圧縮するようです。
これではイメージがわきにくいでしょうから、単純な例で説明します。
(例)妻と子供2人の4人家族の父親が亡くなった。父親の財産の総額は、評価額3800万円のマイホームと預金1000万円を合わせた4800万円。
この場合、今回の改正に照らし合わせれば、基礎控除は3000万円+3人×600万円=4800万円となり、相続税は発生しません。これが以前までは、8000万円の基礎控除額であったため、余裕で無税だったわけです。
では、評価額3800万円のマイホームとは高いのでしょうか?
あえて単純にするために建物の評価が800万円とすれば、土地の評価3000万円はどの程度のものなのでしょうか?
路線価25万円なら約36坪
路線価20万円なら約45坪
路線価15万円なら約60坪
ドキッとされた方は、インターネットで路線価と検索して一度調べてみてください。これからは、今まで相続税と無縁の方が課税を意識しなければいけない時代に突入すると考えられます。
(矢部恭章)