「知」の結集 ゆびすいコラム

2011.03.31

今期末の資金繰り

今年度も終わり、3月決算も近づいています。

月末に加え、年度末ということもあり、資金の支払が多いことも予想されます。

しかし、東日本大震災の影響により、資金が苦しい会社も多いことでしょう。

実際、被災地では手形や小切手が流されている場合や、災害等の被害を修理するための費用を調達するために、資金調達に悩んでいることもあります。

そんな中、日本政策金融公庫や中小企業基盤整備機構などでは、被災者向けの融資制度を発表しています。計画停電などで、間接的に被害を受けた場合に対象になる制度もあるので、確認が必要です。

今までなら、困った時に消費者金融等で一時的にお金を借りるという手段もあったのですが、現在は改正貸金業法や過払い金返還問題の影響もあって、難しい状況です。

資金がショートすれば、会社は続けていけません。1番深刻な問題です。

そのため、全国銀行協会は、手形の支払については当面の間、呈示期間が過ぎても交換に応じたり、不渡りが出た手形や小切手も不渡り報告への掲載を猶予するような措置を講じています。

今後、まだまだ色々な政策や制度ができることになるでしょうから、注目する必要があります。

少しでも影響を受けた事業者は、検討する価値はあるでしょう。

(上田 純也)