「知」の結集 ゆびすいコラム

2011.04.06

風評被害

地震の影響が間接的にも影響してきています。

農水産物の風評被害が深刻になりつつあります。

3月は茨木県でホウレンソウの出荷がピークを迎える時期ですが、今年は繁忙期ではありません。

なぜなら、福島の原発問題により、食品に対する検査が行われ、茨木県で栽培しているホウレンソウに規制値を上回る結果が出ました。そのため、出荷自粛が要請されました。

しかし、この影響により、他の種類の農産物や他県の農産物も売れなくなる「風評被害」が発生しています。

また、海産物にも影響が及んでいます。原発から海水に放射性物質が流れているという情報のためです。

実際は、去年の海産物の冷凍品を販売している場合などもあり、放射能の影響があるはずはないのですが、ここにも「風評被害」が発生しています。

被災地で食品を生産している大企業では、自主検査するなどして対応していますが、このような対応ができるのは、ごく一部の企業に限られます。

食品に対して慎重になる気持ちもわかりますが、過剰になりすぎです。

世界的にも、日本食を敬遠する動きがあるので、経済的損失は計り知れません。

寄付も大事ですが、風評被害による損失を食い止めることも重要なので、対策をたてる必要がありそうですね。

(上田 純也)