ここ数年「エコポイント」などエコに関する言葉をよく聞きますが、エコアクション21という制度をご存知でしょうか?
エコアクション21は環境省が主導する国内向けの環境認証制度です。
環境認証では国際的に通用する「ISO14001」が有名ですが、これを取得する際に高額な取得費用や提出書類が多くなることから中小企業には負担が大きく取得が難しいとされてきました。
これに対し、エコアクション21は規模にもよりますが、初期費用が20万円前後とISOの5分の1以下で中小企業でも環境認証取得に取り組みやすいようになっています。
では、このエコアクション21の取得をすることでどのようなメリットがあるのか?
エコアクション21中央事務局のホームページではいくつかメリットがあがっています。
?総合的な環境への取り組みを進めることができる。
エコアクション21のガイドラインでは『環境経営システム』、『環境への取り組み』、『環境報告』の三要素がひとつに統合されている。そのため環境への取り組みを総合的に進めることができる。
?経営面での効果が期待できる。
環境経営システムの仕組みを作り、継続的に改善していくことにより、環境面だけでなく、経費の削減や生産性・歩留まりの向上など経営面での効果も期待できる。
?取引条件の一つに対応。
多くの大手企業が、環境への取り組みや環境経営システムの構築を取引条件の一つとしており、これに対応することができる。
また入札参加資格審査での加点を受けることができる場合もある。
?金融機関の低利融資制度が受けられる。
日本政策金融公庫をはじめ、多くの金融機関で、エコアクション21に取り組む事業者への低利融資制度を受けることができる。
このようにエコアクション21は単に環境対策に役立つだけでなく、コストの削減や融資など経営面でのメリットもあるようです。
近畿ではここ2?3年で新規取得した企業が増えており、2011年も2010年実績を上回る勢いで増えているようです。
またメリットの?であがっていた金融機関からの融資については近畿でもいろいろな融資制度が導入されています。
尼崎信用金庫では環境認証の取得費用を低利で融資する制度を今年1月より導入されました。
エコアクション21取得済みの企業に対して融資条件を優遇する制度は、京都銀行、南都銀行、滋賀銀行、みなと銀行などで導入されています。
会社を経営するうえで環境対策について検討してみるのもいかがでしょうか?
(水野上 崇)