今年の3月には東日本大震災が起こり、9月には台風12号、15号による被害が広範囲にわたり天災続きの年となっています。被害を合われた方には一刻も早い復旧を心よりお祈り致します。
今回の台風では住宅損壊、土砂災害、浸水被害等が発生しました。このような災害によって住宅や家財に損害を受けた場合には?雑損控除又は?災害減免法による所得税の軽減免除のいずれか有利な方を選択して受けることができます。
?雑損控除
次の二つのうちいずれか多い方の金額が所得から控除されます。
ア. (損害を受けた金額+災害関連支出金額?保険金等による補てん金額)?総所得金額等×10%
イ. 災害関連支出金額?5万円
*災害関連支出金額とは住宅や家財を取り壊したり除去したりする為に支出した金額です。
?災害減免法による所得税の軽減免除
次の金額を所得税から軽減されるか又は免除されます。
所得の合計額 軽減又は免除される所得税額
500万円以下 所得税全額
500万円超750万円以下 所得税額の1/2
750万円超1000万以下 所得税額の1/4
1000万円超 0
このように被害を受けられた方に対しては税制でのバックアップ措置があります。なお、これらの適用を受ける為の要件を確認の上、確定申告書に一定の書類を添付して提出する必要があります。
今は復旧作業でそれどころではないと思いますが、災害に関する書類や領収書は捨てずにその時がくるまで備えておくことが大事です。
(野口 貴彦)