「知」の結集 ゆびすいコラム

2015.12.04

取引相場のない株式

相続財産の中で、株があった場合は基本的にはその亡くなった時の株価で財産の額を決定しますが、 その株が中小企業の株式、つまり上場していないため、現在の価値がわからない株は一体いくらになるのでしょうか?? 最初に出資した額でしょうか?? 実は、相続税法ではそういった株式のことを取引相場のない株式と言い、特別な計算方法で価値を計算します。

基本的には会社の純財産の額がその会社の株価になります。

例えば、大赤字で借金もたくさんある会社の株を相続した場合、恐らく株価は0円ということになるでしょう。

しかし黒字の会社はどうでしょうか? 黒字で、さらに自社ビルもあり、定期預金も持っている、、、そんな会社の場合は当然ながら株価が0円ではありません。

例を出すと、その会社が3億円の資産を持っており、1億円の負債がある場合、3億-1億=2億円になりますので、株の価値も2億円になります。

もちろん、これほど簡単には株価は計算できないのですが、基本的には前述している純財産の額が会社の株価になります。

相続が起こった後で、財産の整理をしていても気づかないのがこの『取引相場のない株式』です。

目には見えず、基本的には売ることができない財産なのにとんでもない価値がある場合が多いので、相続対策などの事前対策をしっかりしていきましょう。

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