「知」の結集 ゆびすいコラム

2018.03.16

土地の購入金額が分からない場合の確定申告

個人の方の土地の売却があった場合に、その土地の購入した金額が分からない場合があります。その場合はどう申告するのでしょうか。

一般的には購入金額が不明であれば売却金額の5%を購入金額として申告します。
ただ、その場合は多額の税金がかかる場合もあります。

そのため、購入した書類やメモ等がなければその他の方法により計算できるかを検討する必要があります。

まずは、市街地価格指数を基に購入金額を推計する方法です。
市街地価格指数とは、一般社団法人日本不動産研究所が公表しているものである程度購入時の地価を推定することができます。
具体的には、売却時点と購入時点における市街地価格指数の比率を売却価格に乗じて購入時の取得金額を推計します。

この方法は裁決事例としても採用されたことがある方法で、すべてには適用できるとは限りませんが宅地の平均値としての指標となるものです。

次に近隣の売却事例があればそこからも推計する方法があります。

同時期に近隣も開発されて購入した場合には、比較的近い金額で購入しているのではないでしょうか。

ただし上記の方法は、不動産の売買価格は状況によって変動することが多いので必ずしも合理的とはいえない部分もあります。

まずは専門家に相談してから申告することをおすすめします。

冨田 幸裕

税 金