「知」の結集 ゆびすいコラム

2018.05.29

平成30年度 税制改正

平成30年度の税制改正関連法は、内閣提出の原案どおり3月28日に成立し、4月1日に施行となりました。

 今回の改正は、働き方の多様化を踏まえた見直しをするためとされています。働きかたの多様化とは、インターネットを利用して仕事をされているかたなどが増え、サラリーマンと同じように働いているにもかかわらず、自営業者として扱われる、いわゆるフリーランスのかたが増加しているということです。
 
 改正の背景は、このサラリーマンとフリーランサーが同じように働いているにもかかわらず、サラリーマンは、給与所得控除により概算で所得金額から控除できるのに対して、フリーランサーは、実際に負担した必要経費しか所得金額から控除できないという不公平感をなくすためだとされているようです。
 
 そのため、誰でも控除の受けられる基礎控除を現行の38万円から48万円に引き上げられ、サラリーマンしか受けられない給与所得控除が原則一律10万円引き下げられることになりました。
 
 したがって、原則的にはサラリーマンは基礎控除が10万円引き上げられ、給与所得控除が引き下げられたので、税額への影響がありません。これに対して、フリーランサーは、基礎控除が10万円引き上げられたので、減税になる見込みです。
 
中村 忠
 
 
税 金