「知」の結集 ゆびすいコラム

2019.01.15

100万円プレゼントは税金の対象?

大手アパレル系通販会社の社長が「100人に100万円をプレゼントします」とSNSで呼びかけたのは記憶に新しいところだと思います。
 
ここで、赤の他人から100万円をプレゼントされた場合、税金はどうなるのかと思いませんか?
 
日本では、個人から財産をもらったときに贈与税がかかります。
会社など法人から財産をもらったときは贈与税はかかりませんが、所得税がかかります。
 
贈与税は、一人の人が1月1日から12月31日までの1年間にもらった財産の合計額から基礎控除額の110万円を差し引いた残りの額に対してかかります。
したがって、1年間にもらった財産の合計額が110万円以下なら贈与税はかかりません(この場合、贈与税の申告は不要です。)。
 
つまり、他人から100万円もらっても、税金はかかりません。
ただし、注意しなければいけないのは、「一人の人が1年間にもらった財産の合計額」です。
とあるAさんが運よく100万円をもらえたとして、同じ年の間に、それ以外の人、例えば自分のおじいちゃんの相続対策で、おじいちゃんから100万円をもらっていたとします。
そうすると、Aさんは1年間の間に100万円+100万円の合計200万円をもらっているので、200万円-110万円(贈与税の基礎控除額)=90万円は贈与税の対象となってしまうのです。
90万円に対しての贈与税は9万円ですから、なかなかの額です。
 
プレゼントでも何でも、100万円をもらえるなんてことはまずないでしょうが、日常生活での思わぬラッキーなことにも、税金がかかるということはありえます。
お金や価値のあるものに関わった時には、税理士等の専門家に話だけでも聞いてみましょう。
 
 
京都事務所 水口
 
 

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