「知」の結集 ゆびすいコラム

2019.11.11

介護業界の2025年問題と2040年問題

~ 外国人採用の必要性 ~
 
①2025年問題・2040年問題って ??
 
人口の多い団塊世代や団塊ジュニア世代が70才や75才を超え、高齢化比率が急激に高まるのが、2025年問題、2040年問題です。約800万人の団塊世代が、75才以上の後期高齢者となるのが2025年で、全人口に占める75才以上の割合は30%程度になると言われています。急速な高齢化は更に進み、2040年には、75才以上の割合が35%となり、僅か15年で5%増加することになります。
 
②何が問題 ??
 
介護を必要とする要介護者は更に増えますが、その担い手が減り、本来必要な介護職員の数と実際の人数との需給ギャップがどんどん開いていきます。ある統計では、2025年に43万人、2040年に79万人の介護職員が足りなくなると言われています。介護業界では現在も人材採用などに苦労されていますが、より一層厳しくなる時代が近づいているということになります。何もしなければ、現在抱えている問題がより深刻になります。
 
③解決策は ??
 
 ICT、AI、RPAの技術やロボットを導入することにより、一人当たりの職員の負担を減らす業務効率化の更なる促進と、外国人労働者の積極採用の2つがポイントとなります。
2019年4月に従来の外国人採用制度にあった経済連携協定(EPA)、外国人技能実習制度、在留資格「介護」の3つに加え、在留資格「特定技能」が追加されています。外国人採用を慎重になる事業者は多いですが、高齢化が進んでいるのは決して日本だけではありません。アジア諸国での高齢化比率も年々高まってきており、外国人採用の取組を始めたころには、既に海外の人材もいないということにならないよう、早い段階から取り組んでみては如何でしょう。
東南アジアの人々は、真面目で性格も明るく、ホスピタリティが高く、介護業界に向いているとも言われています。また、外国人を指導することにより、職員が一体になったなど、数多くの成功例もあるようです。試してみる価値はあるのではないでしょうか。
 
税理士法人ゆびすい 介護専門チーム 門原 慎也
 
 
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