「知」の結集 ゆびすいコラム

2020.11.05

住宅ローン控除は、住民税からも控除される?

 年末調整も近づいてきて、色々とお客様から質問が増えてきました。特に令和2年度は、従来と比較すると難しくなっているイメージです。そんな中、お客様から聞かれて、ふと疑問に思ったことがありました。
 その疑問は、住宅ローン控除を適用している多くの方が年間の所得税が0円になるように税額控除を受けているけれど、住民税ってどうなってんだろう?というものでした。今回は、住宅ローン控除と住民税の関係について、整理したいと思います。
 
◆住宅ローン控除の金額計算について
 そもそも住宅ローン控除は、どのように計算されるかといいますと、「住宅ローン等の年末残高の合計額※1×居住の用に供した年により定められているパーセント」で計算されます。
 
 ※1 住宅の取得等の額が住宅ローン等の年末残高と比較して、少ない場合はその取得等の額が「年末残高の合計額」になります。
 
◆所得税で控除しきれない部分は、控除される。
 例えば、令和1年9月30日に住宅を4,000万円で購入した場合、住宅ローン控除の額は、「4,000万円×1%=40万円」になります。
 年間の所得税が22万円だとすると所得税は22万円▲40万円=▲18万円→0円となり、この▲18万円が住民税から控除されることになります。
 
◆住民税から控除される手続きについて
 所得税で控除しきれない部分が住民税から控除されることが分かりましたが、何か手続きをしないといけないのでしょうか?
 答えは、1年目が確定申告(住宅ローン控除を受けるための要件)、2年目以降が年末調整をすることで自動的に計算されます。したがって、特段何かする必要はございません。
 
堺OF 吉村隆宏
 
 
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