「知」の結集 ゆびすいコラム

2021.01.28

適正な人員配置について

幼保業界で人員配置といえば
0歳児3人につき1人
1・2歳児6人につき1人
3歳児20人につき1人
4・5歳児30人につき1人 
という保育士の配置基準などがあり、どこの施設でも意識しておられるかと思います。
しかし、近年人手不足の影響で採用が難しく、職員一人ひとりの生産性を高めることや離職率を下げることが重要視されています。
そこで今回は保育士の配置基準だけではなく、適正な人員配置の必要性について考えてみましょう。
 
人員配置とは、適材適所に職員を配置し業務の効率化や最適化を図るための人事マネジメントのひとつです。人員配置は、職員一人ひとりの能力を見極めつつ、組織の目的達成をするために有効な手段です。
 
適正な人員配置を行うことで、基本的には以下の2つを改善することができます。
1.業務効率の向上
2.職員満足度の向上
 
適正な人員配置のメリット1.業務効率の向上
業務によって、必要なスキルや知識は違います。職員の能力を活かせる業務を担当させることによって、業務効率を上げることができます。どんなに実務ができる人でも、管理職業務が苦手な人もいるかもしれません。逆に、現場の実務はそこまででも後輩への教育が得意な人もいるでしょう。人員配置の際には、職員のスキルや知識を見直してみましょう。
いままでの業務では能力を発揮できていなかった職員に適切な業務を担当してもらうことにより、業務効率を上げることができるかもしれません。
そして、部署や業務ごとに適切な職員を適切な人数で配置することにより、人件費の削減にもつながります。
 
適正な人員配置のメリット2.職員満足度の向上
人員配置自体は経営者や管理職が人事とともに行うものですが、実際に大きな影響を受けるのは職員です。
そのため、人員配置を行う際には、職員のニーズや希望を調査するということを忘れてはいけません。もし、希望していない業務を担当させてしまうと、職員が離れていく可能性も考えられます。ニーズや希望を調査することで、いままで把握できていなかった職員の情報やスキルを知ることができるかもしれません。
また、スキルや知識がない場合でも、新しいことに意欲的に挑戦したいと考えている職員は少なからず存在します。希望する業務を担当させることで、本人のモチベーションも上がり、職員満足度を向上させることができるのです。
 
人員配置を最適化することで、収益性の改善をし、収支状況を好転させられる可能性があります。
皆様の施設でも一度見直されてみてはいかがでしょうか。
 
 
仙台支店 兵頭 武英
 
 
教育・福祉事業