「知」の結集 ゆびすいコラム

2024.07.04

特定非常災害による消費税の届出等に関する特例等について

この度の令和6年能登半島地震で被災された皆様に、
心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復興をお祈り申し上げます。
 
今回は、特定非常災害に指定された場合の消費税の届出等に関する特例についてご紹介いたします。
 
消費税の各種届出等は、原則として適用を受けようとする(又はやめようとする)課税期間が開始する前に提出しなければいけません。
また、免税事業者が課税事業者選択届出書を提出し課税事業者になった場合、2年間は免税事業者に戻ることはできません。
同様に簡易課税制度選択届出書を提出した場合も2年間は原則課税に戻ることができません。
 
これらに関して、今回の特例を適用することにより下記のように取り扱うことができます。
①消費税の課税事業者又は簡易課税制度を選択する(又はやめる)届出及び②適格請求書発行事業者の登録の取消を求める旨の届出においては、指定日までに所轄税務署長に提出することでその適用を受ける(又はやめる)ことができます。
また、課税事業者を選択する(又はやめる)、又は簡易課税制度を選択する(又はやめる)旨の届出書を指定日までに所轄税務署長に提出することで、2年間継続適用しなくても、その選択をやめることができます。
 
指定日とは、次の事業者の区分ごとに、それぞれ次に掲げる日となります。
①指定地域内に納税地を有する被災事業者
 ・・・令和6年7月31日
②税務署長から個別に申告等の期限の延長について期日を指定された被災事業者
・・・所轄税務署長が申告等の期限として指定した日
③①及び②以外の被災事業者
・・・令和6年7月31日
 
この特例は、被災日以後に終了する課税期間に適用されます。届出の期限である指定日が令和6年7月31日と迫ってきております。
被災された方は、こちらの届出等の特例の適用を失念しないようご注意ください。
 
田邉 新之助
 
 
税 金