近年SDGsやDXといった、いわゆるカタカナ語を目にする機会が多くなってきたように思います。一昔前ではITというカタカナ語が登場し、すっかり日常に馴染んでいます。
この近年増えつつあるカタカナ語については、言葉の内容は想像できるものの、日々の生活や業務への関わりを具体的に説明することは難しく感じます。
しかしながら、広く社会課題として取り沙汰されるカタカナ語ですので、現代社会において重要な事柄の一つを担っているのではないでしょうか。医療分野においても、医療DX推進体制整備加算やIT導入補助金などカタカナ語が混じった用語を見聞きしたことがあるかと思います。
今回のコラムでは、医療機関(病院や診療所等)におけるIT導入補助金や医療DX推進体制整備加算といったカタカナ語が混じった施策の概要を説明します。
まず、医療DX推進体制整備加算では、令和6年10月以降、マイナ保険証の利用実績等により、診療報酬における点数加算の再編(3段階)を行い、マイナ保険証の利用促進を進め、高い利用実績・高い点数を設定するものです(詳細は下記リンクから確認できます。)。
つぎに、医療分野におけるIT導入補助金では、電子カルテ、レセコン、予約管理システム等で活用することができます。また、IT導入補助金2024のホームページでは、過去の活用事例も紹介されています(対象条件・申請方法、活用事例等の詳細は下記リンクから確認できます。)。
なお、今年度のIT導入補助金2024は、例年より早い時期に公募が締め切られますので、検討する場合はお早めに申請手続きを行ってください。
・追加公募受付期間(予定):令和6年9月20日(金) ~ 10月15日(火)
(カタカナ語の輪郭)
IT:たとえば紙ベースで行っていたことをデジタルベース化することにより、データの収集、保管が容易なものとなり、このデータの管理・集計を通じて、業務の効率化・能率化を図ることに用いられます。
DX:データとデジタル技術を駆使することにより、新しい価値を生み出すことと表現されます。また、このデジタル技術には「IT」を含みます。DX化することにより、社会ニーズを捉え、競争上の優位性を確立することです。医療分野では、オンライン診療などが該当します(社会ニーズ:感染リスク等から在宅で診療を受けたい⇒DX化⇒オンライン診療)。
SDGs:Sustainable Development Goalsの頭文字から成る造語で、持続可能な開発目標と呼ばれています。国連サミット(2015年9月開催)において全会一致の採択となりました。17の目標と619のターゲットがありますが、今回は医療との関係を抜粋します。SDGs の3番に「すべての人に健康と福祉を」とあり、持続可能な医療の実現にはDX化が必要とされています。
〇関連するホームページはこちらです。
IT導入補助金2024
IT導入補助金 活用事例(医療)
医療DX推進体制整備加算・医療情報取得加算の見直しについて
医療介護専門部 片岡新仁