「知」の結集 ゆびすいコラム

2025.05.28

新卒の早期退職問題

近年、新卒者の早期退職が社会的な問題として注目されています。特に入社から数年以内に職場を離れる若手社員が増加し、企業側も人材育成や組織の安定に大きな課題を抱えています。新卒の早期退職は、単に個人の選択の問題にとどまらず、社会全体の労働力不足や経済成長にも影響を与えかねません。

早期退職の背景には、仕事内容や職場環境のミスマッチ、過重労働、上司や同僚との人間関係のストレスなど、多様な要因が絡んでいます。特に若手社員は社会経験が浅いため、理想と現実のギャップに戸惑い、精神的な負担を感じやすい傾向があります。また、現代の働き方に対する価値観の変化も影響し、「ワークライフバランス」や「自己実現」を重視する若者が増えていることも一因です。 

企業側はこうした早期離職を防ぐため、研修制度の充実やメンタルヘルスケア、柔軟な働き方の導入などに取り組んでいますが、即効性のある解決策はまだ模索段階です。

一方で早期退職は決してネガティブな結果ばかりではなく自分に合わない環境を離れることで、新たな可能性を切り開くケースも多く、転職市場も活発化しています。大切なのは、退職を単なる「逃げ」と捉えず、将来の成長や幸せにつなげる視点を持つことです。

新卒の早期退職問題は、個人と企業、そして社会がともに向き合い、より良い働き方や環境を創り出すための重要な課題であり対話と理解、そして柔軟な対応がこれからの鍵となるでしょう。

因みに私はゆびすいでよい環境で働かせて頂いております。

税理士法人ゆびすい 広島事業部 大元紘貴
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