4月に新年度を迎え、早くも1か月が過ぎようとしています。
新入社員の入社や部署異動に伴い、歓迎会を開催された企業様も多いのではないでしょうか。また、これからの行楽シーズンに向けて、従業員同士の交流の機会を設ける場面も増えてくる時期です。
そこで今回は、社内行事における福利厚生費の範囲と、税務上の注意点について解説します。
社内飲食が福利厚生費となるための考え方
社内で行われる懇親会などの飲食費用は、一定の条件を満たす場合に「福利厚生費」として損金算入が認められます。
実務上は、主に次のような観点から判断されます。
全従業員(または相当範囲の従業員)に参加機会があること
社会通念上相当な金額であること(一般的な懇親会として過度に高額でない水準)
特定の者のみが利益を受ける内容でないこと
※福利厚生費に該当するかどうかは、個別の事情に応じて総合的に判断されます。
それでは、福利厚生費として取り扱うことが難しいと考えられる例を見ていきます。
① 新入社員のみで行う飲食
新入社員同士の懇親を目的として、会社が飲食費用を負担するケースです。
たとえ「上司や先輩に気を遣わず交流してほしい」といった趣旨であっても、
参加対象が限定されている場合には、原則として福利厚生費には該当しないと判断される可能性が高いです。
この場合、会社が負担した費用は、参加者に対する給与や交際費とみなされる可能性がありますので注意が必要です。
② 高額な飲食を伴う社内行事
例えば、新役員の就任祝いとして高級クラブで飲食を行い、その費用を会社が負担するケースです。
仮に全社員が参加可能であったとしても、社会通念上著しく高額と判断される場合には、福利厚生費としては認められない可能性があります。
この場合も、内容に応じて役員給与や交際費として取り扱われることがあり、税務上の取扱いが変わる点に注意が必要です。
上記のように福利厚生費としての要件を満たさない場合であっても、基本的には法人税の損金として認められます。
ただし、下記のいずれかに該当する場合には損金不算入となります。
役員給与に該当する場合
交際費に該当し、損金算入限度額を超過する場合
社内行事の費用は一見すると判断が簡単そうに見えますが、参加対象や金額、目的によって税務上の取扱いが異なることがあります。
「このケースはどう処理すべきか判断に迷う」といった場合には、どうぞお気軽に弊社担当者までご相談ください。