「知」の結集 ゆびすいコラム

2026.07.22

令和8年度子ども・子育て支援制度における公定価格の改正点

子ども・子育て支援新制度における公定価格について、毎年見直しが行われております。

令和7年度には1歳児配置改善加算の創設処遇改善等加算の一本化公定価格における定員区分の細分化など、インパクトの大きい改正がありました。

今回は、令和8年度にどのような改定があったのかをご紹介いたします。


経営情報等の報告を行っていない場合の「減算」創設(令和8年7月より適用)

ここDEサーチによる経営情報等の報告を、報告期限(8月末)から3か月以上未提出の場合、都道府県や市町村から誤りの指摘を受けたにもかかわらず、特段の事情なく概ね1か月以内に適切な修正報告を行わない場合に適用されます。そのため令和6年度分が未報告の場合は令和8年7月分より適用され、令和7年度分が未報告の場合は令和8年12月分より適用されます。

減算額は基本分単価の 5/100となります。


保育ICT推進加算」の創設

本加算を取得する要件は、

①ICT導入・活用の責任者を選任すること。
②業務において、4つの機能を持つICTの活用を行っていること。
③給付・監査について、「保育業務施設管理プラットフォーム」の活用を行っていること。
④入所・入園の調整等において保活情報連携基盤の活用を行っていること。

4つの機能を持つICTとは1歳児配置改善加算でも要件となっていた、登降園管理機能、保育計画・記録機能、保護者連絡機能、キャッシュレス決済機能となります。

また、「保育業務施設管理プラットフォーム」、「保活情報連携基盤」の活用については、令和8年度に限り、両方のアカウントの発行を受けていて、「令和9年度以降に活用する予定であること」を申告すれば要件を満たしたものとして取り扱われる経過措置が設けられています。また、「保育業務施設管理プラットフォーム」、「保活情報連携基盤」について、施設の所在している自治体が活用していない場合等は加算の認定を受けられない場合があります。


30万円(地域型保育事業は18万円)を3月初日の利用こども数で除した金額が3月分の単価に加算されます。


療育支援加算」の大幅な見直し

加算の対象が以下の2つの枠組みに再編・拡充されました。

①主幹教諭等(主任保育士等)を補助する非常勤職員を配置し、計画的な療育支援を行う。
②理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、心理担当職員、看護師(医療的ケア児の場合)などの専門職を月に60時間以上(週2日程度)活用し、専門的な支援を実施する。

また、どちらの区分でも以下の具体的な取組を園全体で実施することが要件化されました。

①障害児の把握(一覧表の作成と職員間共有)
②個別の支援計画・指導計画の作成と定期的な見直しによる障害特性等に応じた教育・保育の実施
③障害児通所支援事業所(児童発達支援等)との連携強化
④ご家族への支援(相談窓口、交流会、ペアレントトレーニング等)
⑤地域機関(児童発達支援センターや就学予定の小学校等)との連携

加算額は従前の2区分に加えて、専門職の従事時間や利用定員等に応じて2区分が追加されています。なお、令和7年度において従前の「療育支援加算」を取得していた園は令和8年9月末日までは従前の要件を満たすことで加算が取得できる経過措置が設けられています。


「安全計画の策定等をしていない場合」の減算(令和8年7月より)

安全計画の未策定や、計画に基づく取組が実施されていない場合に減算が適用されます。 


「年齢別配置基準を下回る場合」の減算適用開始時期見直し

職員退職等で配置基準を下回った場合、下回ったことに該当するようになった日が「15日の前日以前」なら翌月から、「15日以降」なら翌々月から減算を適用するように開始時期が見直されました。


以上、令和8年度の子ども・子育て支援新制度における公定価格の主な改正点を抜粋してご紹介いたしました。今回の改正では「保育業務施設管理プラットフォーム」、「保活情報連携基盤」の準備をはじめ、計画的な対応が必要な項目が見受けられます。加算取得によるメリットを最大化しつつ、減算等を確実に回避できるよう、改正の内容を今一度ご確認のうえ、計画的に準備を進めてください。

 

税理士法人ゆびすい 東日本事業部

教育・福祉