「知」の結集 ゆびすいコラム

2026.08.17

「酷暑日」と熱中症対策設備の会計処理

2026年はニュースで「酷暑日」という言葉を耳にする機会が増えました。
「酷暑日」とは、気象庁が2026年4月から新たに使用を開始した予報用語で、最高気温が40℃以上となる日に用いられます。
これまでよく耳にしていた「猛暑日」は、最高気温が35℃以上の日を指します。
40℃という気温は、以前は海外での話のように感じていましたが、先日、移動中の車の外気温計を見ると41℃を表示していました。車内とはいえ、41℃という数字を目の当たりにすると、息をするのも大変なほどの暑さだと改めて実感しました。

こうした猛暑の影響もあり、幼稚園や保育園では【子どもたちを熱中症から守るための設備】を導入する園が増えています。
私が子どもの頃にはあまり見かけませんでしたが、最近ではサンシェードやミスト設備などを設置している園も珍しくありません。
こうした設備は、設置方法によって会計上の資産区分が異なります。

『サンシェードの会計処理』
園舎の外壁に固定した電動・手動のオーニング …… 建物(建物付属設備)
園庭に柱を建てて設置するサンシェード …… 構築物
簡易的に取り外しができるシェード …… 機器備品(少額であれば消耗品費)
建物付属設備とは、建物に付属し、その機能を高める設備をいいます。一方、構築物とは、土地の上に独立して設置された工作物を指します。
 

『簡易設置型プールの会計処理』
組立式・ビニール・フレームプールなどの簡易設置型プール …… 機器備品(少額であれば消耗品費)
コンクリート製や地面に固定した常設プール …… 構築物
 

『ミスト設備の会計処理』
建物と一体となったミスト設備 …… 建物(建物付属設備)
独立して設置するミスト設備 …… 構築物
移動式ミストファン …… 機器備品
 

熱中症対策設備の導入については、国や各都道府県、市町村が補助金制度を設けている場合があります。ただし、補助金の対象となる設備には条件があり、建物付属設備や構築物に該当する設備は対象外とされるケースも見受けられます。
補助金を活用して設備の導入を検討される際は、必ず各自治体の募集要項や対象要件をご確認ください。

暑さ対策は、子どもたちの命と健康を守るために欠かせない取り組みです。その一方で、会計処理や補助金の取扱いは、設備の設置方法や固定方法によって大きく変わることがあります。
同じように見える設備でも、「建物付属設備」「構築物」「機器備品」のいずれに該当するかによって、減価償却年数や会計処理、さらには補助金の対象可否にも影響します。
 
設備を導入する際には、契約書や見積書、施工内容などから実際の設置方法を確認し、適切な資産区分で処理することが大切です。
設備の内容を事前に確認しておくことで、会計処理や補助金の取扱いについてもスムーズに対応できますので、判断に迷われた際は、導入を検討する段階でご相談いただくことをお勧めします。
 

税理士法人ゆびすい 岡山支店

教育・福祉事業