「知」の結集 ゆびすいコラム

住宅ローン控除の「調書方式」をご存じですか?

住宅ローン控除を受けている会社員の方にとって、秋から年末にかけて気になるのが年末調整です。

「そろそろ年末調整なのに、銀行から住宅ローンの年末残高証明書が届かない」

そんな場合でも、すぐに「年末調整ができない」と慌てる必要はありません。

利用している金融機関が「調書方式」に対応している場合、従来のように金融機関から年末残高等証明書が送られてこないことがあります。
 

〇年末残高証明書が届かないのは「調書方式」だからかも

従来の「証明書方式」では、金融機関から住宅ローンの「年末残高等証明書」が交付され、住宅ローン控除の申告書とともに勤務先へ提出する方法が一般的でした。

これに対して「調書方式」では、金融機関が住宅ローンの年末残高等の情報を税務署へ提出します。

そのため、調書方式に対応している住宅ローンについては、原則として従来の年末残高等証明書を金融機関から受け取って勤務先へ提出する必要はありません。

「昨年までは銀行から証明書が届いていたのに、今年は届かない」といった場合には、まず利用している金融機関が調書方式に対応しているか確認してみましょう。
 

〇調書方式なら、年末調整では何を会社に出す?

調書方式の場合も、何も提出しなくてよいわけではありません。

住宅ローン控除を年末調整で受けるためには、「給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書」のデータまたは書面を勤務先へ提出します。

調書方式では、原則として金融機関から税務署へ提出された情報をもとに、住宅ローンの年末残高や住宅ローン控除の見込額が控除関係の書類に反映されます。

電子交付を選択している場合には、毎年11月中旬ごろにe-Taxのメッセージボックスへ控除証明書が格納されます。

一方、書面交付の場合は、入居2年目の11月下旬ごろに、その後の控除期間分の書類がまとめて送付されます。

「銀行から何も届かない」だけでなく、「税務署からの書類やe-Taxのメッセージはどうなっているか」も確認してみましょう。
 

〇すべての金融機関が調書方式ではありません

注意したいのは、すべての金融機関が調書方式に対応しているわけではないことです。

証明書方式の金融機関を利用している場合には、従来どおり年末残高等証明書が必要になります。

また、調書方式に対応している金融機関で住宅ローン控除を受けるためには、金融機関に対してマイナンバー等を記載した「住宅ローン控除の適用申請書」を提出する手続もあります。

金融機関によって対応状況や手続方法が異なりますので、金融機関のホームページや契約時の書類などを確認しておきましょう。
 

〇年末残高証明書が届かないときの確認ポイント

年末調整の時期になっても年末残高等証明書が届かない場合には、

・利用している金融機関は調書方式に対応しているか  
・住宅ローン控除の適用申請は済んでいるか  
・e-Taxで控除関係の書類が交付されていないか  
といった点を確認してみましょう。

「年末残高証明書が届かない=住宅ローン控除を受けられない」というわけではありません。

住宅ローン控除の手続は、金融機関の調書方式への移行によって従来とは変わってきています。年末調整の書類を準備する際には、ご自身の住宅ローンがどちらの方式なのかを確認しておくことが大切です。

住宅ローン控除や年末調整の手続についてご不明な点がある場合には、弊社までご相談ください。
 

2026.9.25

税理士法人ゆびすい 堺事業部

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