社会福祉法人における経理規程は、日々の会計処理や資金管理、契約事務などを適正に行うための重要なルールです。多くの法人では既に整備され、経理担当者にとっても身近な存在ではないでしょうか。
一方で、注意したいのは「規程は整備されているものの、現在の実務と内容が一致しているか」という点です。
経理規程には、予算、出納、固定資産、決算、契約など幅広い事項が定められています。
例えば、現金の保有限度額や小口現金の取扱い、支払手続き、固定資産の取得・処分、契約における決裁や入札・見積りなど、日々の業務に直接関係する項目も少なくありません。
法人の運営体制は、担当者の変更や組織再編、会計システムの導入、インターネットバンキングの利用などによって変化していきます。
その結果、以前に作成した経理規程と現在の実務との間に、少しずつズレが生じることがあります。
こうしたズレを放置すると、「実際には適正な処理をしているつもりでも、法人自身が定めた規程とは異なる取扱いになっていた」ということにもなりかねません。
社会福祉法人には、公益性の高い事業を担う法人として、適正かつ透明性のある法人運営が求められます。
そのため、経理規程は単なる会計処理のマニュアルではなく、法人の内部統制を支え、適正な財産管理を社会に説明するための基盤の一つといえます。
決算や監査の際には数字だけを確認するのではなく、「現在の業務が経理規程どおりに行われているか」や、「規程そのものが現在の運営に合っているか」という視点から、改めて確認してみてはいかがでしょうか。