以前のコラムで、令和7年度(第38回)試験から介護福祉士国家試験に「3パート合格制」が導入される旨をご紹介しましたが、令和8年1月に実際にこの新制度のもとで試験が実施され、3月に結果が発表されました。
そこで今回のコラムでは、新制度が初めて適用された第38回試験の結果を振り返り、法人として押さえておきたいポイントを解説します。
第38回試験(令和8年1月実施)の受験者数は78,469人で、前年の第37回試験(75,387人)から3,082人増加しました。
一方、合格者数は54,987人(前年:58,992人)と4,005人減少し、合格率は70.1%(前年:78.3%)と8.2ポイント低下、総合格点も64点(前年:70点)に下がるなど、過去5年で最も厳しい結果となりました。
新制度の内容を改めて整理すると、これまで13科目を一度にカバーする必要があった筆記試験を3つのパート(A・B・C)に分割し、パートごとに合否を判定する仕組みです。
パート別の合格基準点は、Aパート32.23点、Bパート20.43点、Cパート11.33点となっており、基準点を満たしたパートは2年間有効、不合格だったパートのみ翌年度以降に再チャレンジできます。毎年1パートずつ合格すれば、最長3年間で段階的に資格取得が可能になる制度です。
なお、外国人受験者数は10,923人と前年(5,087人)から約2倍に増加した一方、外国人合格率は33.5%で前年(33.3%)からほぼ横ばいという結果でした。
初回実施では合格率が前年から大きく低下し、必ずしも「受かりやすくなった」制度ではないことが明らかになりました。一方で、外国人受験者数が倍増するなど、現場で働きながら資格取得を目指す層の裾野が広がっている面もうかがえます。
不合格パートのみの再受験が可能になったことで、介護事業者としては「今年惜しくも不合格だった職員」への継続的な学習支援体制(パート単位でのフォローアップ研修等)を整える意義が一層高まっています。
職員の資格取得支援策を検討される際の参考としていただければ幸いです。