「知」の結集 ゆびすいコラム

2009.06.02

ワークシェアリング

 昨今、新聞やニュースなどでワークシェアリングという言葉がよく目につきます。ワークシェアリングとは、要は、不景気で少なくなった仕事を分け合って、働く時間を短くすることで、解雇するのは回避しようという動きです。

政府もこの動きを支援していて、雇用調整助成金というのを支給しています。雇用調整助成金とは、景気の低迷により事業活動を縮小して企業を休業した際に、事業主に対して助成金を支給する制度のことです。大手企業でさえこの制度を活用しています。

しかし、このワークシェアリングには2つの種類があることをご存知でしょうか? 1、緊急避難型 2、多様就業型 の2種類です。

1つ目の緊急避難型とは、前述の労働時間を短縮してのワークシェアリングです。

2つ目の多様就業型は、高齢者・子育て中の女性などの働きにくい環境におられる方を、短時間勤務などで雇うこと。また、非正規社員と正規社員の待遇の是正などをいいます。

現在、日本で進められているのは、1つ目の緊急避難型です。

しかし、今後望ましいのは、2つ目の多様就業型です。

少子化・高齢化の中で、有能な人材を獲得するためには、必要な手段になってくるのではないでしょうか。また、働く側にとっても、短時間で働ける環境が整うことはプラスでしょう。

この経済状況の中、雇用体制を改革することは非常に難しいと思います。

実現するには国を挙げての改革が必要なのかもしれませんね。

また、シェアリングつながりで、カーシェアリングというのも話題になっていますね。

自動車を買って、自分で保有するには、様々な費用がかかります。ガソリン代、自動車税、車検代、修繕費など多様です。

これらの費用をかけずに、会員になることで会員費を払い、1台の車を数人でシェアするのがカーシェアリングです。

レンタカーとは違い、15分単位などで貸し出しができるので、あまり自動車に乗らない人にはお得だそうです。

車にこだわりがなく、できるだけ支出を抑えたい人には役立ちそうですね。

(上田純也)