「知」の結集 ゆびすいコラム

2009.08.11

税理士試験

 今年も8月4日から6日にかけて税理士試験が行なわれました。

 税理士試験は科目合格制度を採用しているのが特徴で、何年かかろうが最終的に5科目に合格すれば良いので、働きながら受験する人が多いというのが特徴です。

 各科目毎の合格率は、10%前後ですが、5科合格者となると、平成20年度をみると受験者数5万6863人で合格者が964人、合格率は1.7%。かなりの狭き門となっています。

 受験期間が長期化する傾向があるのも税理士試験の特徴です。3科目には合格しているけど、家族もあり、仕事も増えてきて、残りはなかなか合格できない、このような社会人受験生がたくさんいます。

 仕事や結婚など色々な人生の変化のなかで受験を続けるというのはかなりキツイことです。常に仕事と家族と受験との間で葛藤しながら受験を続けるわけです。それだけに合格したときに得られる自信は、その後の実務家としての基底となります。

 逆に、学生時から受験に専念し、若くして合格する人も増えてきているように思います。大企業に就職するより専門家としてのスキルを身につけようというような、意識の変化が感じ取れます。

 多様な受験生が多いのが税理士試験の特徴なのですが、最近は二極化の傾向がみられます。

(税理士:白井一馬)