参議院選挙が迫ってきましたが、選挙において法的な問題が指摘されています。
今回の参議院選挙では、鳥取県の有権者が50万人で1人の議員を選ぶのに対して、神奈川県の有権者は250万人で1人の議員を選びます。
単純に計算すると、5倍の格差があることになります。
前回の衆議院選挙では2.3倍の格差がありました。
これに対し、7つの最高裁が「違憲」と判断し、2つの最高裁が「合憲」と判断しました。
つまり、1票の格差は憲法に違反しているという見解が多いです。
しかし、今回の参議院選挙では、問題は放置されたままです。
また、同時に世代間の1票の格差という問題も発生しています。
都市部は人口が多いですが、人口の世代間の内訳を見ると、若い世代が多いです。
一方、地方は人口が少ないですが、人口の世代間の内訳をみると、高齢者が多いです。
つまり、1票の重みのある地方では高齢者が多く、1票の重みが軽い都市では若者が多いので、世代間で1票の格差があります。
このように、地域間や世代間で1票の格差があると、政治に与える影響が変わります。
地方と都市、20代と60代の方の求める政策は異なることもあります。
そのため、1票の格差が平等な選挙をできなくする可能性があるようです。
色々、改善策は検討されているようですが、現状では採用されていません。
若者の投票率が下がっているという問題もあります。
政策の利害関係が対立する場合も多いので、いかに平等に国民の意見を聞きとるのか議論してほしいですね。
(上田純也)