「知」の結集 ゆびすいコラム

2014.11.18

変化

 今の日本で少子化問題はいろいろな場面で取り上げられています。

 大学受験も例外ではありません。

 大手大学受験予備校「代々木ゼミナール」は全国27か所にあった校舎を7か所に減らす方針を打ち出しました。

 希望退職も100人規模で募集される方針です。

 少子化により受験生が減ったことによる業績悪化が原因のようですが、約3/4の教室を閉鎖するのは相当深刻な経営状況であることがうかがえます。

 大手予備校をここまで追い込む少子化問題…他の予備校も同様に厳しい経営状況なのでしょうか?  現役大学受験生を主な対象とする「東進ハイスクール」を運営するナガセは14年3月期の売上高が前期比6%増となりました。

 ナガセは近年ビジネススクールや語学研修などの「大人向け」事業の強化を行っています。

 TOEIC対策の映像授業や講師派遣による集団授業を連携させてグローバル化に取り組む企業等を顧客として事業を拡大しています。

 大学受験事業で成功してきたナガセですが、少子化による受験人口の減少という現実に対して事業を変化させていこうと取り組んだ結果が売上の増加につながったと考えられます。

   「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるでもない。唯一生き残るのは、変化できる者である」  この言葉は経営にも通じるものではないかと思います。

 経営において一度うまくいったことがいつまでもうまくいくとは限りません。

 環境やニーズなどいろいろな状況に応じて変化していく努力を続けることが経営をしていくうえでは重要で、顧問先の社長様がその決断に苦労されているのを間近で見ることがある私にとってはその責任の重さを痛いほど感じます。

   私たちはそのような時に少しでも社長様のお力になれるように、日々税や会計の知識を蓄えていかねばと考えています。

(水野上)