「知」の結集 ゆびすいコラム

2009.06.18

餃子の王将の強さに学ぶ

王将フードサービスは11日に2009年3月期の連結業績予想の上方修正を行った。外食産業が落ち込む中、「餃子の王将」全店黒字を達成。なぜこれほど強いのか。

一つ目の強みは餃子である。一番人気のメニューでこだわりもある。チェーン店にも関わらず、各店舗にてその日のうちに手巻きして調理している。決して作り置きをしないというこだわりがリピーターを確保している。

二つ目の強みは「チェーン店でありながら、各店舗が個性を持っていること」である。

チェーン店の基本である「どこのお店でも同じメニューを同じ味で提供」するという概念から外れている点である。

各店舗でその地域に合ったメニューを考え、個性を発揮している。

三つ目の強みは早期の改善活動である。社長自らが毎日全店の売上をチェックし、前年同日と比べて減少が目立つ店舗には即座に問題解決の指示が飛ぶ。

こうした早期の改善が不採算店舗の発生を未然に防いでいるのである。

不況の中、過去最高益を多叩き出す強さは上記の3点の徹底である。

餃子の王将の成功事例は他業種でも当てはまるはずである。自社の売りを明確にし、個性を発揮し、継続的に改善していく

この繰り返しが不況に強い企業を作っていくといっても過言ではない。

(中小企業診断士:山本 淳一)