「知」の結集 ゆびすいコラム

2009.10.09

東京ガールズコレクション

先月行われた東京ガールズコレクション。日本最大級のファッションショーで、主にF1層(20?34歳までの女性)をターゲットにしています。当日の入場者数は2万3100人で、チケットはほぼ完売だそうです。

東京ガールズコレクションの魅力は主に2つです。

1、新作の服やそれを着ているモデルさん・芸能人をその場で見られること 2、その新作の服を携帯などを通じてその場で買えること 不景気の中、国内の衣料への消費が冷え込んでいます。しかし、F1層のファッション関係の消費は、意外と堅調です。理由としては、 「流行に敏感でファッションに関心が高いこと」 「単身者が多いので、自由に使えるお金が多いこと」 などが考えられます。

また、最近では「ファストファッション」というのが流行していて、低価格でありながら、ファッション性も高い服が増えたことも、F1層の消費が堅調な一因ではないでしょうか。

東京ガールズコレクションに注目するのは、衣料品業界の人間だけではありません。F1層に売り込みたい業者は、無料で試供品を提供してアンケートを書いてもらえば、それだけで膨大な情報が集まります。試供品代の分は充分価値があると思います。

また、商品開発に参加するメンバーを募集していた会社もあるそうです。消費者からすれば、開発に携わるのは貴重な経験になりますし、企業側からすれば率直な意見を聞けるのは役に立つでしょう。さらに、CMなどに起用する芸能人を一緒に考えるなど、楽しめる要素もあるみたいです。

多種にわたる企業が、F1層の消費に注目しているようですね。

やはり、マーケティングを考える上では、ターゲットとなる人たちが集まる場所にアプローチするのが1番効果的かと思います。そういった点で、今回のF1層を狙った東京ガールズコレクションでの活動は、実りが多いでしょう。

F1層は経済的には、1回に大きな出費を伴う消費は少ないでしょうが、食料品や化粧品など、身近な出費は多いと思います。いかに話題を集めて、消費を刺激するかがカギですね。

(上田 純也)